当日の様子 まとめ

 8月4日、5日、6日と、いわい孫三の活動を行いました。参加者は大人1人、高校生2人、中学生2人。人数は少なくても、それぞれに課題をもって取り組むということができてきたように思います。
 高校生2人は3年生で受験生。AO入試(自己推薦)について傾向と対策を練りました。オープンキャンパスで実際の大学の様子をみてきたたかひろ君は、AO入試の課題や去年の書類などをみて、「考え方が孫三みたいだ」と言っていました。「人―産業―環境」をつなぐ現代社会において課題を設定し、その問題点を自分で分析、対策までを独創的な発想で考える。まさに孫三で行ってきている学びの方法です。課題設定は、その意味、質が問われます。意義のあることを課題に設定しないと、学びが成立しません。現在の社会、今までの技術の蓄積とその考え方、歴史文化を幅広く知る必要があります。一般受験のことだけ考えていくことは、一見きびしいようですが、勉強と社会を切り離すことになります。AO入試に取り組むことは、自分の世界をひろげる絶好の機会だと思います。8月19日のいわき孫三セミナーに途中経過も発表してもらって、議論していけるといいと思いました。

 5日には、8月19日のいわき孫三セミナーに向けての準備を具体的に行っていきました。高校生に担当してもらう、「ミニ英語講座」「科学実験体験」は、受験勉強をどう考えるか、ということと同時に、「なぜ」という疑問からはじまり、予想していろいろ試行錯誤して自分で考えていく学びを目指していきます。そういう学びの姿勢によって、勉強に対する「意欲」がまるでちがうものになり、受験勉強にも大変有効であることを示していきたいです。勉強は、試験の範囲だけ何時間もやったから成果が出るとは限りません。多様な分野をやる中で、自分の中のやる気をいかに引き出すかがとても重要です。この日、あらた君は、化学実験の準備として、どうしてそういう化学反応が起るのかについて自分で予想しながらどんどん調べて黒板一面にメモを書いてまとめていきました。その姿は「火がついた」勢いで何時間も続いて追求していきました。そうして、パソコンで打って印刷するところまでいきました。まさに「知りたい」そして知ると「おもしろい」という思いが意欲を引き出したのです。
 みさきさんは、ハリーポッターの英語版を読んでいます。その理由は英語が得意だからではなく、むしろ英語が苦手だからです。できないからこそ、むずかしいけれどやりがいのあることを課題にするのはすばらしいことだと思います。いや、勉強はそうでなければならないでしょう。解説版とあわせて、英語のなまりや擬音語などの表現のちがいについてレポートを作っています。これも19日のセミナーで発表予定です。

 謡・仕舞では、仕舞が多様に考えながら舞うことが求められることを再確認しました。細かい動きが気になって次に向かう方向を見失う姿もありました。全体の舞を頭にいれながら、部分をつなげていくそういった、学びの基本ともなるべき発想が仕舞にはあります。
 6日には、いわき遠野町にあるという羽衣伝説の地を訪ねてきました。残念ながら途中通行止めもあり、その地には行けませんでしたが、遠野町ののどかな風景と雰囲気は味わうことができました。福島の民話にも挙げられているいわきの羽衣伝説。今後も注目していきたいと思います。(文責 黒澤和美)


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Last-modified: 2007-08-07 (火) 00:02:12 (6107d)