日時 †2007年8月19日(日) 13:30〜16:30 場所 †生涯学習プラザ 多目的室 (いわき駅前T1ビル4F) 内容 まとめ †文責 黒澤和美 参加者 †大人 6名 高校生 2名 中学生 2名 オープニングセレモニー † 会のはじめには、みさきさんの仕舞「羽衣キリ」、黒澤の仕舞「高砂」を舞いました。若菜さんが地謡をしてくれました。 大人クラス 「孫三と私の原点 日本文様と数学的な考え方」 †大人クラスでは、黒澤から前半、これまでの自分の教育実践をふりかえり、黒澤にとっての孫三の原点がすでに9年前からはじまっていたことを当時の子どもの手紙や写真や映像などで振り返っていきました。それは、教育実践も、社会の見方についても視野をどんどん広げてく過程でもありました。学校教育の中でやれることはまだまだたくさんあります。しかし、真の意味での総合学習を行おうと思うと、学校の枠を取り払って、一人一人の生活を考えていく必要があります。また、世代間の断絶だけでなく、あらゆるところでの社会的関係の精神的断絶の問題が表出しているように思います。仙台で孫三が立ち上がったのをきっかけに、自分の今後の生き方を考え、いわきで一気に実践に踏み出したことは、本当によかったと思っています。 高校生による化学実験講座「10円玉をきれいにしよう」 † 高校生のあらた君が、ワークシートから実験材料から自分で準備し、組み立てた講座でした。酢でさびた10円玉がなぜきれいになるのか、という課題をマヨネーズ、しょうゆ、ソース、炭酸水、みりん、ビールなど身近なものを使って実験していきました。むらさきキャベツから作った試薬をもとに、酸性、アルカリ性の性質を調べることもふくめ、みんなでその変化を考えていきました。漂白剤をつかったときに、10円玉がきれいになるのではなく、逆にもっと黒くなったという実験結果がさらに追求する意欲を与えてくれました。 「地球温暖化」について考える †高校生のたかひろ君が、大学受験の一環として、「地球温暖化」の問題を取り上げ、その解決をどうしていくか、のポスター案(プレゼン案)を検討しました。
8月5日の時には、「人、産業、環境」のテーマについて、「バランスがとれている」という現状追認の抽象的なことしか言えなかったときと比べると、地球温暖化のCO2の排出量を問題にして、人口太陽や葉緑素の具体案を出し、またその案の問題点を出して、それを超える自分の案をだそうという試みで、格段の進歩がみられました。具体的な調べ活動、情報収集をしはじめたことがわかります。さらに「遺伝子操作」についは、選択したくないという自分の信念もありました。今後、さらなる情報収集、情勢分析が必要になる、今の地球温暖化、CO2増加の何が原因なのかをもっと追究していきながら、自分の選択やアイディアの根拠を探せるようにしていくことが大事であることが話されました。 劇のストーリーづくり †てつお君から、孫三で取り組む劇づくり、特にストーリー作りについての話があり、みんなで意見を出し合いました。単にお話をつくるだけならすぐにできますが、何を根拠にして展開するのか。そして何を伝えたいのか、の質が大事になることが話し合われました。今に伝わるお話から学ぶということで、いわき孫三では、「平家物語」を読んでいくことにしました。また、仙台で話題にあがった「日本の昔話」についても取り組んでいきたいと思います。 殺生石の旅へ †若菜さんからは、9月15,16、17日の殺生石の旅についての紹介の中で、謡曲になった日本だけなく、インド、中国ともつながる殺生関の伝説の地を、また、那須御用邸ともある、那須の地域性についても問題意識をもって取り組みたいという意見が出されました。 全体のまとめ † 今回のセミナーを通して、今までも一人一人の考え、取り組みを大事にしてきましたが、高校生の2人が、自分の担当としてレポートや実験講座の準備という内容をつくる立場になって一歩踏み出せたことが大きい収穫だったと思います。部分的な仕事を指示してやることは、教えれば誰でもできることですが、全体をまかせて担当するには、実践的な理論力が要求されます。 |